近所で撮り貯めたデジカメの写真と組み合わせて一ページ作ってみた。リロードすると画像と文章がランダムに入れ替わるんだよ。
「イリュージョン(ILLUSIONS)」
リチャード・バック(Richard Bach)
リチャード・バック (Richard Bach)の「イリュージョン (ILLUSIONS)」をご紹介しよう。複葉機で気の向くまま町から町へと移動し、集まった人を遊覧飛行させて生計を立てている主人公のリチャードが、同業の男ドンこと、ドナルド・シモダと出遭う。
何か不思議な雰囲気を持っているドンにすっかり意気投合し、一緒に旅をする事になった。しかしこのドンは実は正真正銘の救世主だった。
ほんとうは人間でも空を飛べる筈だと、ずっと信じていたリチャードは、退屈し、ただ奇跡を待ち望む一般の人間とは違い、ドンに対し「自分も救世主になりたい」と言う。本当に自分も変わってみたいのだと。
「救世主入門」。
どこかいかがわしい本を教科書に二人は、「救世主」になる為の修行をしながら旅を続ける。
出遭った頃の衝撃こそ今は遠い過去のものになったが、今の僕を支える一冊がここにある。この本に出遭っていなかったら、今僕はどこで何をしていただろう。
人生を180度変えたと、はっきり感じる。何になのか、どうしてなのかは解らないけど、何かに拘束され、息がつまりそうだと苦しんだ青年時代。
鉛のような手枷足枷から文字通り解き放たれ、水蒸気の尾を引きながら、雲の上へ急上昇し、見渡す世の中はこれ以上ないほど明るく澄み渡り、地平線の向こうまではっきり見ることができた。そして僕に、まずは第一歩を踏み出す、その勇気を与えてくれたと思う。
この本、ここには真実がある。
なかでも、最も好きで、本気で信じている一節がある。
どんな本でもいい、精神を集中してそこに書いてある事を読めば、必ず自分の持っている問いに対する答えが見つかるはずだ。
悩めるものよ試してみるがよい。手近なところで、当サイトは救世主入門の一文をランダムに表示します。精神を集中してリロードされたし。
リチャード・バックの作品
(Curious Lives: Adventures from the Ferret Chronicles) 2005
(Messiah's Handbook) : 2004
(Flying) : 2003
(The Last War) : 2003
(Rancher Ferrets on the Range) : 2003
(Writer Ferrets: Chasing the Muse) : 2002
「フェレットの冒険T 海の救助隊(Rescue Ferrets at Sea)」 : 2002
「フェレットの冒険U 嵐のなかのパイロット(Air Ferrets Aloft)」: 2002
(Out of my Mind) : 1999
「僕たちの冒険 (Running from Safety Published)」: 1994
「One (One)」: 1988
「飛べ、光のなかを 飛べ、永遠のときを (Nothing by Chance)」(1986)児童文学
「翼にのったソウルメイト (The Bridge Across Forever)」: 1984
「イリュージョン (Illusions)」: 1977
(There's No Such Place As Far Away) : 1976
(A Gift of Wings): 1974
「かもめのジョナサン (Jonathan Livingston Seagull)」: 1970
「飛べ、銀色の空へ (Nothing by Chance)」: 1969
(Biplane): 1966
「王様の空 (Stranger to the Ground)」: 1963
リチャード・バックは1936年イリノイ州オークパークで生まれた。オークパークはヘミングウェイの生地でもある。
その後カリフォルニアのロング・ビーチ州立大学へ入学するが一年で中退。ニュージャージー州の州空軍パイロットへ志願し、ジェット戦闘機F−84Fサンダーストリークのパイロットとしてヨーロッパで飛んだ経験を持つ。
この時の経験を基に処女作「王様の空」を上梓した。この「王様の空」は20年程前に古本市で偶然であい、今では僕の宝物の一つだ。
物語はリチャード・バック本人と思しき男が主人公。州空軍所属のF−84Fサンダーストリークでイギリスのウェザーフィールドからフランスのショーモン迄、機密書類を運ぶクーリエとして飛ぶのが任務だ。全編このパイロット一人。孤独で、自分と向き合い続ける過酷な旅だ。これを自分一人のバイクツーリングと重ね合わせて、過酷な道程を走ったものだ。
2006年10月21日、「王様の空」のレビューを追加しました。
レビューはこちらからどうぞ>>
「ヒプノタイジング・マリア」のレビューはこちら>>
「かもめのジョナサン」のレビューはこちら>>
「フェレットの冒険 (The Ferret Chronicles)」
リチャード・バック(Richard Bach)
2008/3/8:フェレットの冒険が刊行された。久々のリチャード・バックの訳出である。順次ご紹介できるといいな。人間と動物たちが共存しながらも、動物は動物で船や飛行機を操るちょっと不思議な世界観のなかで物語は展開する。
彼らと人間との共存関係はやや不明だが、どうやら飛行場や、港などのインフラは共有されているらしい。
そんな世界で人間は人間の為に、フェレットはフェレットと人間以外の動物の為に働いているようだ。
自分の仕事に誇りを持って気高く生きるフェレットたちが、荒波を超えて勇敢に進む救命艇や荒天にも怯まず飛ぶことを何よりも愛する貨物輸送機のバイロットとして冒険を繰り広げる。何より仕草が愛らしくて可愛い。
全五巻となるフェレットの冒険のはじまりだ。
「フェレットの冒険T:海の救助隊
(The Ferret Chronicles:Rescue Ferrets at Sea)」
第一巻はフェレットの海の救助隊のお話だ。船が遭難すると人間は人間の救助隊が、動物はフェレットの救助隊が救助に向かうのだ。
フェレットの救助隊は動物たちから絶対の信頼を寄せられている士気の大変に高い組織なのだった。
救助隊員達はみな厳しい任務にもかかわらずその仕事に誇りを持ち、そこで働く事を心から愛しているのだった。
そんな姿にあこがれて、救助隊員になる事を目指すフェレットの子供達。そんな夢見る子供であったフェレットのなかから実際に優秀な救助隊員になったのがベサニーとヴィンスの姉弟のフェレットだった。
本来命令を下す立場となったベサニーにとって愛する弟が同じ船に乗り合わせる事は非常に辛い事ではあったが、フェレットの救助隊として働く以上は心を鬼にして任務に集中するしかないのだ。
優秀で勇敢なチームとなって数々の活躍を遂げるベサニーの船だったが、ある日非常に困難な事故が発生。直ちに現場に向かったベサニー達を待ち受けていたのは最大の危機であった。
怯むことなくその最大の危機に立ち向かっていくベサニー。そしてそこで出会ったものとは。
ベサニーと云う名前は、リチャード・バックの亡くなった娘の名前でもあるようです。バックの娘のベサニーは1985年、15歳の時に事故で亡くなられたようです。バックの愛に満ちた眼差しが注がれたとっても愛らしく、生き生きとしたキャラクターとなっていると思います。
「フェレットの冒険U:嵐のなかのパイロット
(The Ferret Chronicles:Air Ferrets Aloft)」
ストーミィはフェレットの食べ物と子供達のおもちゃを輸送する貨物輸送機のパイロットだ。彼女はどんな天候、どんなトラブルに見舞われても、必ず目的地へ荷物を送り届ける事を信条に飛んでいた。荷物が届かなければ、フェレットたちが食べるものがなくなり、子供達におもちゃを与えてあげられなくなる。
そして何より飛ぶことが大好きなのだ。
フェレットには必ず守護天使がついている。守護天使達はどうやらかつて「この世界」に生きた本物のフェレットだ。「あっちの世界」へ行くとフェレットは「こっちの世界」家族の守護天使となるのだ。そんな守護天使のなかでも自分の見いだした正義を貫き本当に大切なものに打ち込んで生きたフェレットたちはエンゼル・フェレット・フェアリー学校へ入り、エンゼル・フェレット・フェアリーとなる。
エンゼル・フェレット・フェアリーは守護天使たちの要請を受けて「こっちの世界」のフェレットたちを守るために作戦を練り実行に移す。
「こっちの世界」のフェレットたちはみんな自分の仕事に大いなる誇りを持っており、それを全うする事が最も大切な事だと思っている。
しかし、生きていく上で本当に大切なものは、この世にあって最高の正義を貫く事。そしてその最高の正義とは、「可能な限り愛を表現する事」なのだった。
この世のもの達が愛を分かち合うと云う正義を貫いて生きられるように助けてあげる事がエンゼル・フェレット・フェァリーの使命なのだった。
今夜、ストーミィがもう一人の優秀なパイロットであるストローブに出会う事が全てのフェレットたちの将来を大きく変える事になる。
フェレットたちの幸せの為には、どうしても今夜二人を引き合わせなければならない。エンゼル・フェレット・フェアリーは持てる能力を総動員して二人が出会えるように作戦を開始するのだった。
エンゼル・フェレット・フェアリーの実働部隊は金色の小さなヘリコプターに乗り込んだエンゼル・フェレット・フェアリーだ。
心を落ち着かせて目を開いていれば「こっちの世界」のフェレットにもその金色のヘリコプターが見える。
しかし、何かに夢中になったり心を閉ざしている時は決して見えないのだった。
果たしてエンゼル・フェレット・フェアリーの作戦が功を奏してストーミィとストローブは出会う事ができるのだろうか。そして二人が出会う事によってどんな奇跡が起きようとしているのだろうか。
エンゼル・フェレット・フェアリー達を見守るもう一つ別のレベルに居るフェアリー達がいるらしいのだ。
どこか、東洋的でもあるこの世界観はとっても安心させられるものがある。
僕にも背後に金色のヘリコプターで見守ってくれている先祖がいるのだろうか。だったらとっても安心なんだけどねぇ。
とりあえずまずそう信じてみると云うのはどうだろうか。そう信じる事が勇気を出して生きていく糧になるのではないだろうか。